「缶」の語源と歴史:日本における「缶」の変遷

誤解されている語源

「缶ジュース」や「缶詰」の「缶(かん)」は、私たちの生活に欠かせない存在です。しかし、その語源を辿ると、中国語やオランダ語など、さまざまな言葉と関係していることがわかります。

今回は、「缶」の語源を深掘りし、日本での歴史的な変遷についても詳しく解説していきます。

1. 「缶」の語源:オランダ語と中国語の影響

「缶」という言葉の起源には、大きく中国語由来説オランダ語由来説の2つの説があります。

① 中国語由来説:もともとは陶器の容器を指す言葉

「缶」は、中国語の「缶(huàn / gān)」から来ており、もともと陶器製や金属製の器を意味していました。

古代中国では、甕(かめ)や壺(つぼ)のような形の容器を「缶」と呼んでいました。

日本でも、奈良時代や平安時代には**「缶(かめ)」という言葉が陶器の器を指していた**ため、この影響を受けた可能性があります。

② オランダ語由来説:金属製の缶の語源

もう一つの有力な説が、**オランダ語の「kan(カン)」**が語源となったというものです。

  • オランダ語「kan」:水差し、ジョッキ、容器
  • 英語「can」:缶、容器

江戸時代、日本は鎖国をしていましたが、唯一の貿易相手だったオランダを通じて、西洋の技術や文化が伝わっていました。

当時、オランダ語の「kan(カン)」は主に**液体を入れる容器(ジョッキや水差し)**を指していましたが、これが日本に伝わり、金属製の缶の概念と結びついた可能性があります。

つまり、日本で「缶」という言葉が定着したのは、中国語の「缶(かめ)」の影響と、オランダ語「kan」から来た金属製容器の概念が融合した結果とも考えられます。

2. 日本での「缶」の歴史

① 江戸時代:陶器の「缶」とオランダ語の影響

江戸時代の日本では、「缶」という漢字は陶器の容器を指して使われていました。

しかし、長崎の出島を通じてオランダとの貿易が行われる中で、オランダ語「kan」の概念が日本に伝わり、次第に金属製の容器の意味を持つようになったと考えられます。

② 明治時代:金属製の「缶詰」の登場

19世紀、欧米から金属製の缶が日本に伝わりました。 特に、イギリスやアメリカでは「Tin Can(ブリキ缶)」がすでに普及しており、日本にも缶詰の技術が導入されました。

明治4年(1871年)、日本で最初の缶詰が製造され、軍用の保存食として活用されるようになります。

この頃から、「缶詰(かんづめ)」という言葉が一般に広まりました。

③ 大正~昭和時代:アルミ缶の普及

昭和時代に入ると、技術の進歩によりスチール缶やアルミ缶が登場し、軽量で扱いやすい「缶ジュース」や「缶ビール」が一般家庭にも広がりました。

④ 現代:「缶」のリサイクルと進化

近年では、環境問題を考慮し、リサイクルしやすいスチール缶やアルミ缶が主流となっています。

また、プルトップやイージーオープン缶の開発により、誰でも簡単に開けられるようになりました。


3. 「缶」と「罐」の違い

明治時代の日本では、「缶」と「罐」という2つの漢字が使われていました。

  • 缶(かん) → 一般的な金属製の容器(現在の缶ジュースや缶詰)
  • 罐(かん) → 工業用の容器やボイラー(蒸気機関車のボイラーを「蒸気罐」と呼ぶ)

現在では「罐」という漢字はほとんど使われなくなり、「缶」に統一されています。


まとめ

「缶」の語源と歴史のポイント

「缶」はもともと中国語で「陶器の容器」を意味していた。
江戸時代にオランダ語「kan」の影響を受け、金属製の容器の意味が加わった。
明治時代に欧米から缶詰技術が伝わり、「缶詰」が普及。
昭和時代にはアルミ缶が登場し、軽量化・便利化が進む。
現在ではリサイクル技術の発展により、エコな缶が主流に。

缶けり、缶ポックリで遊んだことのある人は多いのペダはないでしょうか。

私の500円玉貯金はもも缶の空き缶でやっています。

私たちが普段使っている「缶」は、中国語・オランダ語・英語の影響を受けながら、時代とともに進化してきたことがわかります。

次に「缶ジュース」を手に取るときは、その語源と歴史に思いを馳せてみるのも面白いかもしれませんね。

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