「妹」という言葉に、どんなイメージを持っていますか?
可愛らしさ、親しみ、家族のぬくもり。
でもこの言葉、かつては「姉」も同じように呼ばれていた時代がありました。
語源をたどれば、言葉の奥にある日本人の感性が見えてきます。
普段使う「妹」、実は昔は姉も同じ呼び方だった?
「妹(いもうと)」という言葉、私たちにとっては「年下の女兄弟」を指す、ごく普通の言葉ですよね。
でも実はこの言葉、もともとは**「姉」も含んだ呼び方**だったってご存じでしたか?
今回は、そんな「妹」という言葉の意外なルーツを探っていきましょう。
「妹」の語源は「いも」+「おと」
「妹(いもうと)」の語源を分解してみると、次のようになります。
- いも(妹):もともと、親しい女性や実の姉妹を指す古語
- おと(劣):「劣っている」「下である」という意味
つまり、「いもうと」は「いも(親しい女性)」に「おと(劣)」を付けて、**“姉妹のうち、年下のほう”**という意味になったのです。
昔は「姉妹=いも」だった
奈良時代や平安時代の文学作品(『万葉集』や『源氏物語』など)では、「いも」という言葉は恋人や妻、姉妹など、親しい女性全般を指す愛称として使われていました。
たとえば『万葉集』には、こんな表現が見られます:
君が行く道の長手を繰りたたね焼き滅ぼさむ 我が黒髪にいましいも思ふ
この「いも」は、恋人・妻としての意味ですが、同時に姉妹も含む柔らかい言葉だったんですね。
姉と妹の区別は後からできた!
「いも」という言葉があまりにも広く使われていたため、時代が進むにつれ「年上の姉」と「年下の妹」を区別する必要性が出てきました。
そこで生まれたのが:
- 姉(あね):年上の姉妹
- 妹(いもうと):年下の姉妹
つまり、「いもうと」は姉妹を区別するために後から意味が限定された言葉だったんです。
おまけ:英語の「sister」には区別がない?
ちなみに英語の「sister」は、姉か妹かの区別がありません。「my sister」と言われたら、それが年上か年下かは文脈で判断するしかないんです。
一方、日本語のように年齢で明確に区別する言語は、アジア圏(中国語・韓国語など)に多い特徴です。
まとめ
「妹(いもうと)」という言葉は、もともと「親しい女性」を指す「いも」に、「劣る・年下」を意味する「おと」がくっついてできた言葉。
そして昔は「姉」も「いも」と呼ばれていたんですね!
言葉の変化をたどっていくと、日常で何気なく使っている単語にも、豊かな歴史が隠されていることが分かります。



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